心房細動の患者さんへ
はじめに
監修:日本医科大学多摩永山病院 名誉院長 新 博次 先生
心房細動といわれて、何を感じましたか?
「実感がわかない」、「ピンとこない」などと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
心房細動は、脳梗塞を引き起こすおそれのある病気です。
脳梗塞を起こすと、重い障害が残り、寝たきりなど家族の介護なしでは生活できない状態に発展することもあります。
そういわれると、心房細動がみるみる恐ろしい病気に思えてくるかもしれません。
ただし、きちんと治療をすることで、脳梗塞が起こるのを抑えることができます。
だからこそ、病気を理解し、治療に積極的に取り組むことが大切になってくるのです。
ご自身はもちろん、ご家族のためにも治療に前向きに取り組んでいきましょう。
抗凝固薬はどのような薬ですか?
血を固まりにくくすることで、脳梗塞が起こるのを抑えるお薬です。
どのように服用しますか?
イグザレルトは、1日1回食後に服用してください。
イグザレルトは、ずっと飲み続けないといけないのですか?
イグザレルトは、血を固まりにくくして脳梗塞が起こるのを抑えるお薬です。脳梗塞にならないために、1日1回必ず服用してください。
脳梗塞を防ぐために、気をつけることはありますか?
イグザレルトを飲み忘れると、脳梗塞が起こるリスクが高まりますので、毎日きちんと飲み続けてください。
イグザレルトを服用すると、どうなりますか?
血が固まりにくくなるため、出血しやすくなります。
どんな出血が起こりますか? ①
鼻や歯ぐきからの出血、皮下出血(あおあざ)が起こりやすくなります。
どんな出血が起こりますか? ②
頭蓋内の出血や、消化管の出血など、 重大な出血が起こることがあります。
出血したらどうすればいいですか?
出血が気になる場合は、ご自身で判断せず、すぐに主治医へ連絡してください。
イグザレルトでは、他にどんな症状が起こりますか?
まれに皮膚が黄色っぽくなったり、息切れなどの症状がでることがあります。
イグザレルトの服用中、気をつけることはありますか?
次のようなことがある場合には、必ず主治医に相談してください。
また、他の医療機関で治療を受ける際は抗凝固薬を服用中であることを必ず事前にお伝えください。
心房細動とは、どんな病気ですか?
心房という心臓の一部が不規則に震える状態のことです。
脳梗塞になるとどうなりますか?
ときに「寝たきり」など、重い障害が残ることがあります。
心房細動による脳梗塞は、どういう人に起こりやすいですか?
高齢の人や高血圧などの合併症がある人ほど脳梗塞のリスクが高まります。