小児:静脈血栓塞栓症の治療および再発抑制(小児VTE)

疫学データ

小児の血栓塞栓症は乳児期に最も多い

日本の小児科専門医を対象に行った小児血栓塞栓患者(動脈:44.6%、静脈:58.3%、重複あり)の全国調査における年齢別患者分布(n=280)

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対象・方法:

2006年1月~2010年12月の5年間にわたり、18歳未満の血栓塞栓患者を対象とした全国調査が行われた。224施設625症例が登録され、最終的に選択基準を満たす280症例が解析に組み込まれた。

 

Ishiguro A et al. Int J Hematol 2017; 105: 52–58

小児の血栓塞栓症では頭蓋内や大静脈で発症する割合が高い

日本の小児科専門医を対象に行った小児血栓塞栓患者(動脈:44.6%、静脈:58.3%、重複あり)の全国調査における発症部位(n=280)

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対象・方法:

2006年1月~2010年12月の5年間にわたり、18歳未満の血栓塞栓患者を対象とした全国調査が行われた。224施設625症例が登録され、最終的に選択基準を満たす280症例が解析に組み込まれた。

 

Ishiguro A et al. Int J Hematol 2017; 105: 52–58より作図

EINSTEIN JUNIOR 国際共同第Ⅲ相試験

試験デザイン

目的

急性VTE*の小児患者における、体重調整したイグザレルトの有効性および安全性を従来療法と比較検討すること

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1)

国内外の臨床試験成績を用いた薬物動態シミュレーションの結果、日本人に15mg1日1回および外国人に20mg1日1回のイグザレルトを投与した際の曝露量は同程度であることが確認されている。

2)

2歳未満のカテーテル関連VTE の患者では、主要投与期間を1ヵ月とし、その後1ヵ月ごとに投与継続を判断、最長3ヵ月投与。

3)

低分子ヘパリンは「VTEの治療および再発抑制」に対して、フォンダパリヌクスは「VTEの再発抑制」に対しては本邦未承認。

承認時評価資料、Male C et al, Lancet Haematol 2020: 7: e18-e27

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承認時評価資料、Male C et al, Lancet Haematol 2020: 7: e18-e27

主な選択基準および除外基準

主な選択基準

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*:6ヵ月未満の小児の場合、出生時の月齢が37週間以上、経口/経鼻/胃管摂食の経験が10日間以上、体重2600g以上を満たす患者

**:2歳未満のカテーテル関連VTEの小児は、少なくとも30日間の抗凝固療法を必要とする患者

UFH:未分画ヘパリン、LMWH:低分子ヘパリン(エノキサパリン、Tinzaparin、ダルテパリン)

 

主な除外基準

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 #:1歳未満の小児は事前規定した97.5パーセンタイル血清クレアチニン値を超えるもの、1歳以上2歳未満の日本人小児は0.93 mg/dL以上のものを対象から除外

 

承認時評価資料、Male C et al, Lancet Haematol 2020: 7: e18-e27

患者背景①

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有効性解析対象集団

*:未分画ヘパリン、低分子ヘパリン、フォンダパリヌクス

 

承認時評価資料、Male C et al, Lancet Haematol 2020: 7: e18-e27

患者背景②

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有効性解析対象集団

 

承認時評価資料、Male C et al, Lancet Haematol 2020: 7: e18-e27

有効性評価項目

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有効性解析対象集団/主要投与期間(3ヵ月又は1ヵ月)

解析方法:Cox比例ハザードモデル

*:症候性VTEの再発又は重大な出血

 

試験全体の安全性情報は、『有害事象』のスライドを参照

 

承認時評価資料、Male C et al, Lancet Haematol 2020: 7: e18-e27

安全性評価項目

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安全性解析対象集団/主要投与期間(3ヵ月又は1ヵ月)

解析方法:Cox比例ハザードモデル

*:症候性VTEの再発又は重大な出血

 

承認時評価資料、Male C et al, Lancet Haematol 2020: 7: e18-e27

年齢層別の有効性および安全性

症候性VTEの再発 [有効性主要評価項目]

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有効性解析対象集団/主要投与期間(3ヵ月又は1ヵ月)

重大な出血または重大ではないが臨床的に問題となる出血 [安全性主要評価項目]

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安全性解析対象集団/主要投与期間(3ヵ月又は1ヵ月)

 

承認時評価資料、Male C et al, Lancet Haematol 2020: 7: e18-e27

有害事象

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 安全性解析対象集団、主要投与期間(3ヵ月又は1ヵ月)

有害事象は、発現頻度が高かった上位3事象を記載

 

承認時評価資料、Male C et al, Lancet Haematol 2020: 7: e18-e27

用法及び用量

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