成人:静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制(PE/DVT)

疫学データ

抗凝固療法後の血栓残存例は、 VTE再発や死亡のリスクが2倍以上高い

DVT患者において、抗凝固療法完了時の残存血栓がVTE再発や死亡に及ぼす影響を検討(海外データ)

DVT患者において、抗凝固療法完了時の残存血栓がVTE再発や死亡に及ぼす影響を検討

対象・方法:1996年~2002年にニュージランドの単施設でDVTと診断され、8週~1年の抗凝固療法を完了後に超音波エコーを施行した316例。

抗凝固療法完了時のエコー所見による残存血栓の有無別に、追跡期間中(平均2.9年±1.8)のVTE再発や死亡のリスク等について検討。

 

Young L. et al. J Thromb Haemost 2006; 4: 1919-1924

VTE再発例のうち、約50%が3週間以内に再発

米国データベースによるVTE再発リスク (海外データ)

Xarelto is Superior in the Reduction of Recurrent VTE and as Safe as aspirin

† Primary efficacy outcome was recurrent, symptomatic VTE. ‡ RRR was calculated as 1–HR. ¶¶ For VTE extended treatment. *** No events after Day 360 up to Day 480.

対象・方法:米国のデータベースを用い、外来/救急でVTEと診断、あるいはVTEで入院した患者の退院後、7日以内に     抗凝固薬が処方され、12週間の観察期間中、70%以上抗凝固薬が処方されていた105,682例を対象とし、     PE/DVT後の最初の12週間におけるVTE再発リスク(95%信頼区間)について、各週毎に評価

 

Laliberté F et al.: Curr Med Res Opin 2014; 30: 1513-1520

COI: This study was funded by Janssen Scientific Affairs LLC, Raritan,

NJ, USA.

 

EINSTEIN PE/DVT 

海外第III相試験/非劣性試験

 

試験デザイン

イグザレルトは、国内および国外の第Ⅰ~Ⅲ相試験成績を基に承認されました。承認時に評価されたデータを紹介しますが、一部国内の承認内容と異なる成績が含まれています。

イグザレルトは、国内および国外の第Ⅰ~Ⅲ相試験成績を基に承認されました。承認時に評価されたデータを紹介しますが、一部国内の承認内容と異なる成績が含まれています。

1) 国内外の臨床試験成績を用いた薬物動態シミュレーションの結果、日本人に15mg1日1回および外国人に20mg1日1回のイグザレルトを投与した際の曝露量は同程度であることが確認されている。なお、国内承認用法及び用量は発症後初期3週間はイグザレルト15mg1日2回、その後は15mg1日1回食後に経口投与である。

2) エノキサパリン:PEおよびDVTの治療および再発抑制としては本邦未承認 [国内承認効能又は効果は、「下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制」および「静脈血栓塞栓症の発症リスクの高い、腹部手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制」]

3) ワルファリンまたはacenocoumarol(本邦未承認)

承認時評価資料、Prins MH et al. Thromb J 2013; 11:21

承認時評価資料、Prins MH et al. Thromb J 2013; 11:21

患者背景

患者背景

無作為割り付けされた全例(ただし、体重、クレアチニンクリアランスおよび無作為割り付け前の非経口抗凝固薬投与例はITT解析対象集団)

ITT解析対象集団:イグザレルト(n=4,150)、低分子量ヘパリン/VKA(n=4,131)

*: アンチトロンビンⅢ、プロテインSまたはプロテインCの欠乏、血液凝固第Ⅴ因子またはプロトロンビン遺伝子突然変異、あるいは抗リン脂質抗体陽性など

 

承認時評価資料、Prins MH et al. Thromb J 2013; 11:21

主解析結果

主解析結果

ITT集団/予定投与期間:3、6または12ヵ月)

解析方法:Cox比例ハザードモデル(非劣性マージン:1.75)

安全性解析対象集団/治験薬投与下(治験薬投与終了後2日目まで)

解析方法:Cox比例ハザードモデル

試験全体の安全性情報は、『有害事象』のスライドを参照

承認時評価資料、Prins MH et al. Thromb J 2013; 11:21

有害事象

有害事象

有害事象は、発現頻度が高かった上位3事象を記載 *: 致死的PE又はPEの可能性が否定できない原因不明の死亡

承認時評価資料、Prins MH et al. Thromb J 2013; 11:21

J-EINSTEIN PE/DVT

国内第Ⅲ相試験

試験デザイン

イグザレルトは、国内および国外の第Ⅰ~Ⅲ相試験成績を基に承認されました。承認時に評価されたデータを紹介しますが、一部国内の承認内容と異なる成績が含まれています。

試験デザイン

承認時評価資料、Yamada N et al. Thromb J 2015; 13: 2-8

試験デザイン

承認時評価資料、Hori M et al. Circ J  2012: 76: 2104-2111

患者背景

患者背景

TT解析対象集団

*: アンチトロンビンⅢ、プロテインS又はプロテインCの欠乏、血液凝固第Ⅴ因子(FaV)又はプロトロンビン遺伝子突然変異、あるいは抗リン脂質抗体陽性など

承認時評価資料、Yamada N et al. Thromb J 2015: 13: 2

主解析結果

患者背景

*:J-EINSTEIN DVTについては、初期3週間はイグザレルト10mgまたは15㎎を1日2回に二重盲検下で割り付け、その後は15㎎を1日1回投与した。

 

【本邦で承認された用法及び用量】

・深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症の治療及び再発抑制:通常、成人には深部静脈血栓症又は肺血栓塞栓症発症後の初期3週間はリバーロキサバンとして15mgを1日2回食後に経口投与し、その後は15mgを1日1回食後に経口投与する

 

承認時評価資料、Yamada N et al. Thromb J 2015; 13: 2-8

有害事象

患者背景

有害事象は、発現頻度が高かった上位3事象を記載

*: 10mg1日2回投与を含む

 

承認時評価資料、Yamada N et al. Thromb J 2015; 13: 2-8

XASSENT 

特定使用成績調査(中間集計)

試験デザイン

試験デザイン

イグザレルト特定使用成績調査(PE/DVT)の現状報告(2015年9月24日~2018年9月15日時点での調査票回収・データ固定症例での中間集計). 

主な患者背景 安全性解析対象症例1,947例

患者背景データ(安全性解析対象集団10,664例)。

試験デザイン

イグザレルト特定使用成績調査(PE/DVT)の現状報告(2015年9月24日~2018年9月15日時点での調査票回収・データ固定症例での中間集計). 

全体成績

試験デザイン

イグザレルト特定使用成績調査(PE/DVT)の現状報告(2015年9月24日~2018年9月15日時点での調査票回収・データ固定症例での中間集計). 

副作用および有害事象

試験デザイン

イグザレルト特定使用成績調査(PE/DVT)の現状報告(2015年9月24日~2018年9月15日時点での調査票回収・データ固定症例での中間集計). 

 

用法及び用量

イグザレルトは急性期から維持期まで 経口薬のみで治療が可能(シングルドラッグアプローチ)

試験デザイン

1) 警告(抜粋)

1.2) 成人の深部静脈血栓症又は肺血栓塞栓症発症後の初期3週間の15mg1日2回投与時においては、特に出血の危険性が高まる可能性を考慮するとともに、患者の出血リスクに十分配慮し、特に、腎障害、高齢又は低体重の患者では出血の危険性が増大するおそれがあること、また、抗血小板剤を併用する患者では出血傾向が増大するおそれがあることから、これらの患者については治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合のみ本剤を投与すること。