Fontan手術施行後における血栓・塞栓形成の抑制

Fontan手術について

Fontan手術とは

  • 機能的単心室の根治手術で、手術後は、上・下大静脈が肺動脈に繋がった状態になる1)
  • 全ての静脈血が肺動脈に流れて肺で酸素化されるため、チアノーゼが解消する1)
  • 通常、姑息手術として上大静脈と肺動脈を繋げる両方向性Glenn手術を行うが、静脈血と動脈血の混合した血液が全身に流れることから、チアノーゼが残る。Glenn手術の後、2~3歳頃にFontan手術を行うことが多い1)
  • 2021年度のFontan手術の国内施行件数は約400件であった2)
小児Fontan術後:Fontan手術(TCPC法)後の心臓と血液循環

1)

病気がみえる 循環器 vol.2 第4版 メディックメディア, 2017. p.194 より引用及び参考に作図

2)

日本循環器学会、2021年度循環器疾患診療実態調査報告書 JROAD

Fontan手術後の血栓塞栓症リスク 

  • Fontan手術後の血栓塞栓症の発現率は23~33%1-3)、死亡率は小児患者で25%、成人患者で38%との海外の報告がある4)
  • 血栓塞栓症の発生率は、Fontan手術後6ヵ月以内で高く、その後一時的に低下するものの持続する3)
小児Fontan術後:Fontan手術後の血栓塞栓症リスク(海外データ)

<対象・方法>
1998年~2003年に、カナダ又はオーストラリアの6施設においてFontan手術が施行された111例をアスピリン群(n=57)またはヘパリン/ワルファリン群(n=54)に無作為に割付し、有効性と安全性を検討した試験の二次分析で、経時的な血栓症リスクを検討した。

1)

Jacobs ML et al. Pediatr Cardiol. 2007; 28: 457-464.

2)

Monagle P et al. J Am Coll Cardiol. 2011; 58: 645-651.

3)

Reprinted from J Am Coll Cardiol., 61(3), McCrindle BW, Manlhiot C, Cochrane A, et al., Factors Associated With Thrombotic Complications After the Fontan Procedure A Secondary Analysis of a Multicenter, Randomized Trial of Primary Thromboprophylaxis for 2 Years After the Fontan Procedure, 346-353, Copyright 2013, with permission from the American College of Cardiology Foundation.

UNIVERSE 
国際共同第Ⅲ相試験

詳しくは以下のリンクから試験概要をご覧ください。

用法及び用量

詳しくは以下のリンクから用法及び用量をご覧ください。